雨量は「アメダス」など雨量計で観測されています。局地的な雨が重大な災害につながることがある日本では、

雨量計は相当密に配置されています。それでも雨量計だけでは局地的な雨を捕捉できないことがあります。

天気図には等圧線が描かれていますが、これは地上気圧の面的推定に基づいています。空間的にまばらな観測値をもとにしてデータを面的に推定することは解析(英語ではanalysis)と呼ばれています。天気図は地上気圧のデータを解析したものです。

気象レーダーは雨粒によって反射される電磁波の強度を観測しています。これを使って解析の精度を高めたのが解析雨量と呼ばれる雨量です。「記録的短時間大雨情報」というのがあります。たとえば「1時間に110mmの雨」というのは、たいてい解析雨量です。

アメダスの雨量は点のデータですが、解析雨量は面のデータです。データの空間形式の違いということになります。点のデータでは観測点がどこにあるのかが、面のデータでは空間分解能が制約になります。違いを知って利用の参考にしてください。