今年8月、九州北部などに降った大雨で、佐賀県では広範囲・長時間の浸水がおこりました。消防庁のまとめでは、

長崎県の死亡者は5名、佐賀県はゼロということになっていますが、佐賀県でも、排水機場の操作員1名がなくなっています。

排水機場はポンプ場とともに、内水氾濫を防いだり緩和したりする上で重要な施設です。内水氾濫というのは、排水ができなくなって田畑や道路、それに住宅が浸水することです。排水のために、川との接続部に樋門や排水機場が設けられています。

川が増水したときは、ゲートを閉めて逆流を防ぐことができます。排水機場のようにポンプがあれば、川が増水しても、ある程度は内水を排水できます。氾濫の最前線での作業ですから危険です。捜査員が現場に到達できないこともあります。

操作員の危険な作業の多くは地元の請負で、しかも担当者は高齢化しています。浸水被害を防ぐために、こういう仕事があるということを、そこにある安全上の問題とともに知っておくことは、わたしたち自身の安全のためにも重要です。

水害の「砦」ほぼ徹夜の3日間…排水機場操作員の遺族が語った“現場”|西日本新聞