沖縄や西日本など台風で痛い目にあっている地方のひとから見ると、関東のひとたちは台風の風をなめてかかっているように見えます。

これまでは、関東を襲う台風は、たいてい、西からきて最盛期を過ぎたものだったからでしょう。

低気圧や台風がよく通る経路をストーム・トラックといいます。ストーム・トラックは、本来、気候的に安定していますが、気候変動にともなって変化します。台風のストーム・トラックは、北にシフトしていることがわかっています。

台風は、太平洋高気圧の南側で発生して西寄りに進み、その後高気圧の北側に出て北東進するのが普通です。気候変動にともなって、ストーム・トラックが北にシフトすると、台風が東または南から、関東や北日本を直撃するようなことが起こります。

2019年の15号台風は、南から来て最盛期に関東を直撃しました。関東、特に千葉県のひとにとって経験したことのない強風でした。先日の台風第8号やその後の熱帯低気圧も東から接近していますが、これは、太平洋高気圧の張り出しが弱いせいかもしれません。

関東や北日本の方にも過去に経験した事のない台風直撃に対する備えが必要になる季節です。

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