アルベドという言葉があります。元々、金属が「白くなること」を意味する錬金術の言葉らしいですが、今では気象学の用語として、日射を反射する割合、「白さ」を意味しています。

夏の北極海の氷はアルベドが1に近く、氷や波のない海は0に近い、ということです。日射を含めた地球のエネルギー収支はバランスしていますので、北極海の海氷面積が小さくなるとこのバランスが崩れて、地球がエネルギーをため込むことになります。

北極海の海氷面積は小さくなっています。海氷面積が最小になる9月の面積は10年ごとに10%以上小さくなっています。しかも、海氷は薄くなっています。氷河や雪におおわれた大地のアルベドも大きいわけですが、これも面積が年々狭くなっています。

温暖化によって北極海の海氷面積が小さくなる。氷河や雪におおわれた大地が狭くなる。そうすると、地球はエネルギーをため込む一方になります。これは正のフィードバックです。温暖化は加速しているわけです。この冬も、多くの地方で暖冬でした。

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